健さんの
プラモコラム

その199
 MG
 クロスボーンガンダムX1
  Ver.Ka
の巻

( MG 1/100 クロスボーンガンダムX1/
 XM−X1 クロスボーンガンダムX1
 「機動戦士クロスボーンガンダム」に登場)



 ずいぶん遅くなってしまいましたが、クロスボーンガンダムX1を採り上げておきましょう。どのガンダム作品にもそれぞれの魅力が有りますが、クロスボーンは、特に好きな作品の一つですね。待っても待っても続編が製作されそうに無かったF91に、こんな魅力的な展開が待っていようとは予想してませんでした。(そうは言っても94年末に連載が始ってるんですね。)

 未読の方がおられたら、ぜひ読んでみて下さい。小説版F91を読んで映画以前の出来事を知り、クロスボーンでその後の彼らの生き様を知れば、F91という作品が、何倍も面白く感じられると思います。



 さてX1は劇中で何度も改修を重ねていますが、キットではクロスボーンガンダムX1、X1改、X1改改(スカルハート)の3種の仕様の中から、1つを選んで組み立てる様になっています。写真では主にX1改改状態の物を紹介しています。では、キットに目を通していきましょう。

X1・・・胸にクロスボーンバンガードのエンブレム。

X1改・・・胸にクロスボーンバンガードのエンブレム。リアスカートにスクリューウェッブを装備。
 コミックスの5巻の解説によると、スクリューウェッブはシザーアンカー用のチェーンを廃して装備されたため、X1改以降はシザーアンカーが使用不可(射出不可?)となっているそうです。

X1改改・・・胸にドクロのレリーフ。右フロントスカートにシザーアンカー、左リアスカートにスクリューウェッブを装備。


 頭部は、首の軸受けや側頭部ダクト(?)の色分けを兼ねるフレームパーツを内蔵。後頭部カメラもこのパーツに含まれ、従来のMGより小型ながら塗装しやすい(シールも付属します)パーツ構成になっています。ヘルメットは左右分割。側頭部バルカンとチョンマゲは別パーツ化。オデコのドクロマークまでパーツ分けされています。



 マスクはF91同様、放熱時に開くという設定。F91の場合はニュータイプパイロットの操縦に対応してリミッターを解除した特殊なモードでしたが、クロスボーンの場合は接近戦用に厚い装甲を持つため、普段から頻繁に開くのだそうです。

 マスクの上半分が上に開くギミックですが、これ、MGガンダムF91に似ていますね。本来横に引き込まれるF91のマスクを、軸回転で後頭部に隠してしまうアイデアは、(おそらく平行して開発していた)クロスボーンのキットがヒントになっているのかも知れませんね。そしてデザイン上のモチーフは、やはり鉄仮面(カロッゾ・ロナ)のマスクなんでしょうか?



 ボディは、脇から下だけフレームパーツを内蔵。小型のボディにコアファイターを収納しているため、肩とウエストの可動に必要な最低限のフレームにして内部スペースを確保してあるんですね。ハッチは2種類用意してあり、X1改改の場合はドクロ付のハッチを使用します。ドクロパーツはハメ込みがユルかったので、ボクは接着しておきました。

 ハッチ開閉用のヒンジは、ハッチの横に付いたわずかな突起のみ。「こんなにグラグラで大丈夫なのかなー?」と思ってると、ボディを組んでいくうちに幅方向のキツさがしっかりしてきて、首基部パーツが後ろから押さえの役目を果たします。このキットでは、先に取り付けたパーツを次に取り付けるパーツがロックしてる様な箇所が多い気がします。単純なキツさだけで解決したキットの場合よりも、組んでて面白いですよ。

 ウエストは、腹巻の上と下でボール可動。腹巻はリング状にワンパーツ成形されています。



 です。フロントスカートは射出式の武器、シザーアンカーが展開。アンカーのクローは基部のボールジョイントを斜めにズラして、狭いスペースの中に上手く配置してあります。射出状態は、一旦フロントスカートを取り外し、ABS製のチェーンパーツで腰と連結して再現します。



 サイドスカートは、パーツを3枚重ねて色分けを再現。ここは武器をマウント出来るハードポイントですが、Vガンダムの物に似せたデザインになっていますね。

 リアスカートは裏面パーツを兼ねる形でスラスターの内部を色分け。スクリューウェッブを装備する前と後の、2種類のスカートが付属し、選択して取り付けます。各スカートはABS製のボールジョイントで可動。腰フレームはF91との体格の違いから、新規のパーツが採用されています。フンドシはMGガンダムF91と共通で、ラフレシア型の飾り台を拝借する事も可能です。復活した先代指揮官を護衛する最新鋭機、といった感じですね。(あれ、違いました?)



 です。モモMGガンダムF91と同じフレームを内蔵。外装は左右分割となっています。ヒザ関節カバーは筒状に成形されたワンパーツ。F91とは別デザインの新規パーツとなっています。キツ過ぎず、スムーズに組み立てられますよ。

 スネはシンプルなデザインですが、ヒートダガーを内蔵するスペースを確保するために、ヒザ関節にハサミ込む可動パーツが極端に細くなっています。外装は前面と左右の3パーツ構成。ダクトとヒザ先端は別パーツ化され色分けされています。足首関節は上が軸可動、下がボールジョイントの二重関節。今回も前部にシリンダーを仕込んであります。



 足首カバーは、スネフレーム下端に接続されています。前面クボミの色分けと、カカト側のフィンをハサミ込んで可動式にするため、裏面にフレームパーツを貼り付ける二重構造になっています。

 足首ツマ先が可動式。伸ばす方向ではなく、カカトが上がる方向(上)にだけ動きます。カカトはクルブシを上下からハサミ込み、さらに白いパーツを上から取り付け。足裏からはヒートダガーが突き出るという設定ですが、キットでは刃のパーツを取り付ける事で表現しています。

 肩アーマーは、内部フレームに前後から白い外装パーツを被せますが、上から黒いパーツを被せるため接着ラインが上手く隠されています。上にハネ上げる可動とは別に、整備中のシーンや1巻巻末の機体解説で見られた、外側に起こした状態を再現出来るギミックを仕込んであります。そのためアーマー裏も普段より複雑で、多重構造が見える面白い外観になっていると思います。

ハッチが開き、さらにその中のキャノピーを開く事が可能です。

 肩関節は、前に引き出すギミックと上下可動のギミックを内蔵。珍しくない二軸可動ですが、装甲厚程度のスペースに収まってしまうのがABS関節のメリットですよね。ほとんど胸いっぱいにコアファイターが収まっているデザインで、肩がこれだけ動くとは。いつかVガンダムがMGで拝める日が来るんじゃないかと、ワクワクしますね。



 は、MGガンダムF91とほぼ同じパーツを使ったフレーム構成。F91には有ったヒジの横の丸モールドが今回は無くなっているという様な、細かい部分に違いが有ったりします。上腕は筒状に成形、前腕は白・黒・赤の色ごとにワンパーツ成形。ビームシールド発生器に隠れた面は、フレーム色となっています。



 ビームシールド発生器は、前腕の赤い部分にヒンジが有り、アームで手の前方に展開します。展開時にゲンコツとの間隔に余裕を持たせるため、裏面に少しクボミを付けてあるのが芸コマですね。

 手首は、手の甲以外はMGガンダムF91からの流用パーツ。手の甲もほとんど同じ形状ですが、人差し指の付け根に三角のクボミが無い点が異なっています。この三角、F91の設定画に描かれている訳ではないんですが、スイング可動用の切り欠きのために手の甲中央にディテールが入れられなかったので、キット化にあたって代わりに付けた物なんでしょうか?何にせよ、サナリィ製の特徴はコマめに消しておきませんと、海賊にMSを提供してた事がバレたらエライ事ですからねぇ(笑)。



 コアファイターは、キャノピーにアンダーゲート方式を採用。パイロットはシートやパネルと一体成形で、上半身のみの簡単な再現となっています。機首は二重関節のジョイントで下に折り畳み。コクピットブロックは、本体左右のレールで一旦下に、さらに斜め後ろにスライド移動します。ビームサーベルホルダーは、横から上に移動。サーベルを差し込む時は、小さな突起がホルダーのクボミに入る様、向きに注意してやりましょう。

コアファイターの表・裏。キット2体分(片方はフルクロスの物)を使って撮影しています。

 4本のスラスターは、1本1本が根元で可動するだけでなく、上2本、下2本の基部がまとめて上下可動。これはマント装着時4本全てを下に折り畳むためのギミックです。先端のバーニアも可動式。長いスラスターアームはタンクになっている様です。

 ところで、コアファイターの合体は簡単なんですが、引き抜いて分離させるのが難しい感じですね。首基部(エリの内側)パーツ下のわずかな突起が、コアファイター上面のミゾに噛み合ってロックしているので、そこを意識してゆっくり引き出してやると良いでしょう。初めての時は上半身を分解して取り出しましたが、何度か着脱していると適度に突起が磨耗して、そんなにキツくなくなる様です。

 武装です。ビームザンバーは巨大なビーム刃を形成するビームサーベル。ビーム刃はクリアー成形された物が付属します。手の平の突起に接続する角穴が浅くて、握らせる時に役に立たなかったんですが、これは型製作時にデザイン的なモールドと勘違いされたんでしょうか?X1フルクロス発売時(あるいはもっと前から?)改修され、今ではしっかり持たせる事が出来る様になっています。



 バスターガンは、ピストル型のビーム兵器。銃身部分は筒状にワンパーツ成形されています。普段は露出しているトリガーが、グリップを連結モードに移動させると隠れるのが面白いですね。センサー部分にはクリアーパーツが使われています。

 ザンバスターは、ビームザンバーとバスターガンを連結して完成するビームライフル。連結のためにビームザンバーのツバ(?)が移動するなど、一般的なビームライフルより凝ったギミックが楽しめます。握らせる時に指を調整しやすい様、手首ガードは可動式。下部のガードは右手に持たせやすい様にクネらせてあるので、左手では構えにくくなっています。実弾(グレネード?)を発射した事もありますが、残念ながらキットには付属していません。



 武装のほとんどが隠し武器というのがクロスボーンガンダムの大きな特徴ですが、その設計思想はある意味、丸見えであるザンバスターにも貫かれていますね。射撃戦をしていても、敵に接近すればライフルの前半分を捨てる事で剣が現れる訳で。

 ついでに他の武装についても言及しますと、隠し武器であるがゆえに常にフル装備で出撃出来ますし、なまじ手に持っていないから、次にどんな武器を繰り出すか分からない展開の面白さが出てきます。動きの面でアニメよりも不利なマンガというメディアで、あれほど面白い戦闘シーンが描けたのは、武器設定の素晴らしさが一役も二役も買っていますよね。

足裏から突き出したヒートダガー。説明書では、フクラハギのグリップを取り外しておく様に指示してあります。

 ヒートダガーは、スネ後部に仕込まれたナイフ型の武器で、脚部スラスターの余熱で瞬時に加熱するという設定。キットでは刃を取り外してグリップだけをスネに差し込んであります。足首を通って足裏から刃が突き出すギミックはさすがに差し替え再現となっていますが、これ、拘束される等して手が使えない状況からも反撃出来る、秀逸な設定ですね。ひょっとすると実機でも、グリップから抜けた刃だけが足首を通って突き出ているのかな?なんて思ったりもします。

 ブランドマーカーは、シールド発生器の4つのスリットから出たビームが1本に収束するビーム兵器。これで突き刺すと敵にXの印が刻まれるから「マーカー」なんですね。キットでは、V字形のクリアーパーツ2つを組み合わせてビーム刃を再現しています。



 スクリューウェッブは、先端にドリルの付いたムチ状の武器。グリップは普段はリアスカートに一体化しています。使用時には、グリップとドリルパーツをリード線でつないでやります。手の平の突起に接続する穴は、もう少しキツめの方が良かったと思います。リード線って、意外と重たいんですよね。

 ビームサーベルは、コアファイターが後ろから合体する時に、肩の突起の中に収まります。収納時の外観はまるでスラスターかバルカンの様にしか見えず(実際ビームバルカンとして使っていますが)、これも隠し武器みたいな物ですね。また、背中のクロスボーン(骨の十字)以外の突起物を出さないという、デザイン上の配慮も有るのでしょう。持たせる時にはグリップの穴に手の平の突起を接続して保持。クリアーのビーム刃が2本付属します。



 ABCマント(アンチビームコーティングマント)は、ナイロンの布で再現。布には必要箇所に穴が開けてあり、ハッチ横と両肩の留め具でハサミ込んで固定します。思った以上にしっかり固定出来るので驚きました。エリの部分には両面テープでリード線を巻き込み、首になじむ様に形を調整する様になっています。

 マントを動かすと、留め具ごと引っ張られてハッチが開いてしまう事があるので、ポーズをつける時に注意してやりましょう。布は真下に垂れるほど重たくないので、ただ着せたままではハの字に広がって、床屋さんで散髪してもらってるみたいになってしまいます。畳んだスラスターを囲む様にクボミをつけてやると、ハの字の広がりを若干抑える事が出来ますのでお試しを。説明書の見本写真では質感がとてもリアルですが、のりを使ってシワを再現してあるそうです。



 組立時間は2時間50分程度でした。F91に引き続き、ポリキャップを使わないキットでしたが、ABSフレームの共通パーツが思ったよりも少なくて意外でした。ギミック満載、しかもその一つ一つが芸コマで、すごく楽しめるキットですよ。さすがに射撃時に右目を覆うアイパッチ(スナイピングユニット?)は再現されていませんが。

 今後の展開ですが、ランナーに延長部分が用意されている事などから、X2X3の発売も予定されているんじゃないかと思います。メインスラスターの長いパーツや、コアファイター関連の紺のパーツ、ヒザ先端パーツが除外可能になっている点を見ると、X2改フリント(簡易生産型クロスボーンガンダム)も期待して良いかも。ひょっとしたらX1フルクロスなんかも・・・と書く前に発売になっちゃいましたねハハハ・・・。ともかく、今後も何度となく組む事になる、付き合いの長いキットになりそうです。


 おまけ


 

 そのうち新しいデジカメが欲しいと思っていたんですが、今回、SONYのサイバーショット DSC−W50を買ってみました。もっと上の画素数の物もたくさん出回っていますが、ボクが重視したのは接写性能。2センチまで接近出来るというのが、模型の撮影に重宝すると思って選びました。



 早速使ってみると、ゲートの切り口どころかホコリまで写ってしまいました(笑)。アップで撮影する時は、これまでみたいにテキト−に撮ってはイケナイみたいですが、それだけ頼もしいって事で。手頃な価格帯でデジカメを探しておられる方には、候補の一つとしてオススメできるんじゃないかと思いますよ。

2007.2.9 健 竹史


  

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