健さんの
プラモコラム

その185
 
レイズナーシリーズの巻

(1/72レイズナー&1/100レイズナーシリーズ
 /バンダイ 「蒼き流星SPTレイズナー」に登場)



 R3レイズナー発売記念!再販の1/72レイズナーと、1/100キット全種(購入は前回再販時)をまとめて紹介してしまいましょう。ザブングルとかダンバインとか、その他いろいろ、当サイトは再販キットを応援しています。(キットが末永く手に入る環境というのは、ボクらにとって何よりの財産ですからね。)では、ごく簡単にではありますが、1/72キットから見ていきましょう。



 1/72レイズナー。全高13センチ程度です。小スケールのシリーズでスナップフィットを採用、大スケールのシリーズでは接着剤を使用というのは、ほぼ同時期のZガンダムシリーズと同じですね。どのスケールでもスナップフィットが標準化された(しかも、稀に接着剤を使うのは小さいキットばかり)今の目で見ると、何だか妙な気もしますね。

 キットはバックパックが着脱可能で、頭・腕・下半身も分解可能。接続部の規格はシリーズで統一してあり、他の1/72キットと交換する事が出来ます。関節にはポリキャップを使用、キャノピーはクリアーでコクピット内部を再現。レーザードライフルはダイキャスト製となっています。ホントはプラ製の方が塗装・改造も容易で嬉しいんですが。



 カーフミサイルは分離とウイングの展開が可能ですが、外すとスネ内側がスカスカに見えてしまいます。当時としては当たり前でしたが、装甲の内側が空洞にならない様に作られている近年のキットは親切ですよね。ナックルショットは無可動です。

 当時、ボディと脚を組みながら「良く出来てるなぁ」と思っていたのに、頭と腕を付けてガッガリした記憶があります。全体的に設定画に忠実なのに、頭のサイズだけ小さくしているために、首が浮いて見えてしまっているんでしょうか。腕は少々長すぎる気がしますが、肩関節軸を短く切り詰めてやるだけでも、少しはワキが締まって見えるかも。試していないので、あくまで想像ですが。

 筒+軸のシンプルなポリキャップ(サイズ2種)しか使われていないんですが、それでもピンの先端をボール状にして、手首がグリグリ動くようにしてあったりします。(もしかしてR3レイズナーの首関節のヒントはコレ?)もっとも、ダイキャストの銃は重たくて、手首の保持力では下がり気味になってしまうんですけどね。



 続いて1/100レイズナー。こちらのシリーズも1/72キットと同様、機体の各部が着脱・交換可能です。着脱部分にはポリキャップの様な感じでプラ製のブッシュが内蔵されていますが、このパーツがガタ付いて腕がブラブラする事が多い様に感じます。肩のブッシュは接着する等して、ガタ付きを防いでやると良いと思います。

 頭部はキャノピーが2分割されておらず、レイズナーの顔を覆っている部分も含めて全部開いてしまいます。コクピットにフィギュアは座っていませんが、簡単に内部を再現。R3、1/72、1/100と、スケールが小さくなるにつれてキャノピーの成型色が濃くなっているのが面白いですね。これは偶然?それとも新手の空気遠近法?!(笑)

 上腕のヒネリと足首アーマーの可動、手首の可動は有りませんが、その分、動力パイプも含めた手首関節の造形がリアルです。モモの内側には肉抜きが有るので、気になる人は埋めてやりましょう。他の機体でも肉抜き・省略・一体化されている部分が多く見受けられますが、R3では再現されていなかった足の甲の後ろのダクトがそれなりに再現されていたりします。

 引き締まったワキ、腕の長さ、前腕と上腕の比率等は1/72よりも印象が良いと思います。バックパックのウェポンラックも、内部まで作りこんであって良い感じ。上級者は省略されている胸のフックを自作して付けてやると良いでしょう。

パーツを組み替えた例。ラインナップも豊富なので、いろいろ試してみましょう。



 1/100ベイブル。デビッドが搭乗するレイズナー型の格闘戦タイプ。そういう機体特性を考慮してか、ヒジはレイズナーよりも格段に良く曲がる(90度近く)様に設計されています。その代わり、ヒジのスキマは大きくなっているんですが。

 設定ではキャノピーはV字形のデザインですが、キットでは下端がつながっておらず、2列に分けて配置してある形です。クリアーパーツなので修正しづらい部分ですね。バックパックのバーニアは成型方向の制約を受けているので、、球体ユニットの表面に面直になるように修正してやると良いでしょう。バーニアパーツは色んな種類の物が発売されていて、この辺りの修正は放映当時よりも手軽なものになっていますもんね。

 (撮影条件の違いで色味が変わってしまっていますが、2色発売されている訳ではありません。以下のキットも同様です。)



 1/100バルディ。ロアンの乗機で、レイズナーよりも軽量化された、運動性能重視のタイプだそうです。バックパックはレイズナーと同型の物に、ショルダーカノンを追加装備しています。キャノピーの開閉ギミックは省略され、ヒンジ等のスキが無い代わりにハメ込みピンが見えてしまっています。

 ヒジはベイブルに似た造形ですが、ベイブル程は曲がらず、スキが少なく外観を優先した設計。やはりベイブルの腕は可動範囲を優先した意図的な設計と思って良さそうです。バックパックはレイズナーの物とサイズ・形状を統一してありますが、細部に若干の違いが有ります。



 1/100グライムカイザル。エイジの姉の婚約者である、アーマス・ゲイルの乗機。指揮官用の機体で、SPTには珍しくシールドを装備しています。キットではコクピットの開閉ギミックを省略、ハメ込みピン穴が透明ピャノピーのてっぺんに透けて見えるのが残念ですが、シートの配置やパネルまで造形されている点などは良く出来ていると思います。

 上腕を前後分割の肩アーマーでハサミ込む構成で、主人公側のSPTよりも肩の動きが充実、ヒジも良く曲がります。ワキの下のスラスターを市販パーツに置き換えてやると良いかも。武器は2連装のレーザードガン。上下方向から成型してワンパーツで済ませているのが面白いですね。エイジの姉が搭乗した色違いの機体「ブラッディカイザル」も存在するので、ファンは2個買い決定のキットです。



 1/100ブルグレン。ウイング付のバックパックを装備する空中戦用のSPTで、作品中屈指の悪役キャラ、ゴステロの乗機。バックパックはエンジンユニットが後方に起き上がり、ウイングの展開は差し替え式で再現しています。



 肩の前後可動は、このシリーズの標準的なキットには無いギミックです。メインアンテナは別パーツ化して再現してありますが、その下にある小さなアンテナは、側頭部にモールドで表現。こだわる人は、この辺りをシンチュウ線で再現してやっても良いかも。ワキの下にある球状の突起はスラスターです。ノズルの穴が開いていないので、開けるか、描き込むかしてやると良いでしょう。



 1/100ブレイバー。汎用量産型のSPTです。上手い軸位置を見つけられなかったのかキャノピーにスキマが開いているのが残念ですが、それでも固定式にせず可動にしてくれたのは嬉しいですね。胸板は別パーツ化されていて、斜め下に突き出したダクトをキッチリ再現。肩アーマーは腕をハサミ込む方式で、真横まで上げる事が出来ます。バックパックは先端のバーニアが成型方向の制約を受けて不自然な向きになっているので、市販のバーニアパーツに交換してやると良いでしょう。スネ後部のバーニアはクボミの中に埋もれた配置となっているので、キットでも半没状態で再現。ここも上級者は手を加えてやると良いかも。SPTの中でも特にバーニアの多い機体ですね。

 レーザードガンの設定画は、フォアグリップが付いている物と付いていない物がありますが、これはオプションなのかも知れませんね。キットではその間を取って、中途半端な長さのフォアグリップとなっています(笑)。カートリッジの着脱も再現されていて、さりげなく豪華なんですけど。



 1/100ドトール。地上戦闘用SPTです。改めて設定画を見てみると、バブルキャノピー(横にもふくらんだキャノピー)になっているんですね。キットではスライド金型を使っておらず、普通に成型できる半球状のキャノピーとしてあります。このシリーズは足首が左右にスイングしない規格のため、足裏の内側だけで接地し、外側は地面から浮いた状態で造形されています。他の機体ではそれほど気にならないんですが、ドトールの場合はホイールにテーパーが付いて、樽の様な形になってしまっています。よりリアルに改造したい人は、ここに手を加えてやると良いでしょう。



 バックパックにはホイールが仕込んであり、カカトのホイールと併せて高速地上走行が可能という設定。後に地球側の開発したドールも同様の機能を備えていましたが、名前も似てますね。キットではバックパックのホイールは省略されています。サイズ的に収納・展開ギミックが仕込めなかったため、未使用(収納されている)状態のみを再現してあります。



 1/100ディマージュ。カルラ少尉などが乗った宇宙用のSPTです。センサー類で構成された顔面や、アンテナ・レーダーなんかが宇宙っぽさ満点。コクピットはパネルの計器類まで再現されています。バックパックは後部が開いて、さらにバーニア2基が露出する設定ですが、さすがに省略されています。肩のバーニアは成型方向の制約を受けて不自然な向きになっていますが、バックパックの球体に配置された4つのバーニアは、モールドがクッキリしていて今にも動き出しそう。SPT本体の表面はツヤあり、レーザードライフルは表面が梨地になっている辺りも、変化をつけようという意欲の現れでしょうか。



 1/100スカルガンナー。分類的にはテラーストライカーと呼ばれる無人SPTです。手持ち武器は無く、腕と一体化したレーザードガンを装備。バックパックの取付け部は他のSPTと共通規格ですが、動力パイプが接続してあるので、そのままでは装備交換を楽しむ事は難しいでしょう。

 開閉ギミックを備えた頭部が最大の特徴で、コクピット内部再現に代わるプレイバリューとしてデザインに盛り込まれたんでしょうね。キットでも実機と同様に外装が開き、内部メカが露出します。どうやら頭部メカの中央にスリットが通っていて、そこを複数のセンサーが移動する仕組みの様です。キットのセンサーは一旦削り落とし、中央のパーティングラインを活かしてスリットを表現、市販パーツを貼ってセンサーを表現しても良いでしょう。肩関節は前後スイングが可能。うなじのラインも見落とさずに再現してあったりと、良い感じのキットではないかと思います。



 こちらは頭部を閉じた状態。同系新型のターミネーターポリスという機体も存在し、地球制圧に大量投入されるシーンが印象深いんですが、残念ながらキット化されませんでした。ヒザ関節の露出が大きかったり、ヒジが球体関節になっていたりと、似ている様で結構違いが有るデザイン。発売されていたら異色で面白かったと思うんですけどね。自作したい人は、改造のベースとしてスカルガンナーを余分に買っておくと良いと思います。



 1/100ソロムコ。飛行形態への変形機能を持つマルチフォームです。キットでは手首が取り外し式である事と、腕が縮まない事以外は設定通りの変形が可能。レーザードガンはグリップを折り畳み、飛行形態時には機体下面にマウントする事が出来ます。機関砲は上下可動式。カカトはスネと一体成型で、足首の可動はツマ先側だけ動くようになっています。ツマ先を畳むと垂直尾翼がせり出してくるギミックが良いですね。背中や足裏のバーニアはヘコミではなく、貫通穴が開いています。内側に市販のバーニアパーツを埋め込んだり、プラ板で塞いでヘコミにしてやると良いと思います。



 飛行形態は飾り台にディスプレイする事が可能となっています。初代ガンダムのモビルアーマーや戦艦には付属していた飾り台も、Zガンダムの頃の様な可変モビルアーマーには付属しないのが通例となっていましたが、それを思えばこのキットはサービスが行き届いていますね。

 飾り台への接続は、レーザードガン用のジョイントを使います。つまりレーザードガンを外さなければディスプレイ出来ない仕様ですね。ビームライフルを付けたままディスプレイ出来るHGUCアッシマーを見て、ソロムコのキットを懐かしく思い出した人も少なくないハズ。



 1/100ガンステイド。火器を満載した重武装タイプのマルチフォームです。背中・前腕・スネに増加ユニットを装着していて、不要になったら分離する事も可能となっています。



 キットでも各増加ユニットの着脱が可能。背中と前腕の増加ユニットはミゾで噛み合う様になっていて保持力は十分。スネの増加ユニットは特に固定されていませんが、スネのラインに自然にフィットします。肩のオン・ショルダーカノンは上下に可動。その横にレーザードライフルをマウント可能。火炎放射器と燃料タンクはチューブで接続してありますが、垂れ下がらないのでリアリティは今一つ。金属線やメッシュパイプに置き換えてやっても良いでしょう。

 左手は穴の開いていないゲンコツとなっています。コクピット内部は特に細かく再現してある訳では有りませんが、シートのハメ込みピンなど気になる物がキチンと隠してあります。ディテールアップしやすいコクピットと言えるんじゃないでしょうか。腕は真横まで上げる事が出来、ヒジも良く曲がります。



 ウェポンパーツを外した状態。他のSPTと共通のバックパックは装備できないデザインになっています。サイドスカートは背中の増加ユニットと一体化しているため、一緒に脱ぎ捨てる事になります。



 増加ユニットの構成はこんな感じ。価格の割にボリュームが有って面白いキットだと思います。



 1/100ザカール。グレスコ総督の息子、ル・カインの乗機です。V−MAXを搭載、レイズナーより上の性能を発揮するレッドパワーを発動します。レイズナーとの戦いを、短縮しない形で見てみたかったですね。(世界設定も実に魅力的な第二部でした。)

 頭部はアンテナ(頭飾り?)をキャノピーの内側から取り付けるという大胆な構成。シートの前に梁が通ってしまっているんですが、クリアパーツ越しに見ると意外と分からないものです(笑)。ボディはエリ(肩のフィン)を前後からハサミ込む構成。肩アーマーは横のスラスターユニットまで一体で前後貼り合せとなっています。肩は若干の上下可動が可能。バックパックはメインスラスターのノズルを再現。ハメ込み板がノズルの底面になる構成ですが、ハメ込み板を削り落として接着してしまうのも一つの方法かも。なぜかウェポンラックが省略されているので、気になる人は他のキットから流用して貼り付けてやると良いでしょう。

 左腕にはナックルショットの大型版、ホーン・オン・アームを装備、若干ですが可動します。手持ち武器はレーザードライフルが付属します。肩スラスターユニット内部やスネ内部など、スラスターが目立たない所に配置されているのは装飾性を優先したデザインだからでしょうか?隠れた部分のためキットでは省略されていますから、市販のバーニアパーツを貼り付けてやると良いと思います。

 ・・・ところで、R3レイズナーの発売や旧キットの再販の他にも、各種トイも積極的に開発が進んでいる様ですね。ドールや死鬼隊など、未発売の機体もコンプリート出来る日が来るといいなぁ、と、盛り上がりを期待してしまう訳ですが。ボクが知らないだけで、すでに有るのかも知れませんが、幻の第4クールをコミック化してもらえたらなぁ、なんて思います。こんなに商品が出るなら、メディアでの応援・話題提供は有ってもいいでしょ?


 おまけ


 Pinkey:cosゆかた「立ち姿」「座り姿」を買ってみました。規格が統一されて組み替えが楽しめるピンキーストリートの中では、ちょっぴり規格外のボディですが、逆に規格から外れる衣装を発売してくれたのは嬉しい事ですね。手持ちのP:キャラさくらやP:キャラ綾波と頭部を交換すれば、ゆかたさくらや、ゆかた綾波も楽しむ事が出来ます。(その逆で、キャクターのコスプレを楽しんでる普通の女の子も作れますね。)



 実は頭部も従来の物と違って、首がボール可動式になっています。首をかしげるとかわいいですよ。



 豊富な付属品が夏らしさを演出します。「立ち姿」には竹垣、朝顔、巾着、イカ焼き。ブタの蚊取線香、お面が付属。「座り姿」には縁台、お盆、スイカ、うちわ、バケツ、花火、お面が付属します。

 お面は本物同様の材質で、ゴムひもまで付いています。竹垣は2個付属し、連結部で角度調整可能。たくさん買えば何個でも連結出来ます。竹の両端にはスライド金型で穴まで開けてありますよ。



 実に涼しげで良い感じなんですが、なぜこれを初夏のゆかた祭りの頃に発売してくれなかったんだろう・・・と、それだけが残念。まぁ来年もまた夏が来ますから、10ヶ月早く発売されたと思って・・・いや、ちょっと無理がありますか。(笑)

2006.10.4 健 竹史


  

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