健さんの
プラモコラム

その178
 
MG ガンダムF91の巻

(MG 1/100 ガンダムF91/バンダイ
 F91 ガンダムF91/「機動戦士ガンダムF91」に登場)



 一作目のガンダムから10年が過ぎた頃、次の10年の基本フォーマットになる様なガンダムを・・・というコンセプトでデザインされたみたいな話を、F91公開当時に聞いた様な記憶があります。あれからもう15年も経つんですね。MGシリーズも約10年かけてF91の登場です。(発売ペースは速い様に感じても、意外とスロー?)この作品でMSデザインが一新した様に、ポリキャップ不使用の新フォーマットで発売となったキットに、早速目を通していきましょう。



 頭部は、設定通りにヘルメットの着脱を再現。劇中の組立てシーンを再現出来ます。内部フレームにはチョンマゲ(メインカメラ)が付いていませんが、上面のヘルメット固定用の取付け穴があるので、これを利用して別パーツのチョンマゲを用意してくれても良かったんじゃないでしょうか。ヘルメット着脱の都合で、目とメインカメラのクリアーパーツは一体化せず、分けてパーツ化してあります。

 側頭部のバルカン砲の周囲は、旧1/100キット1/60キットではふくらみとして造形されていましたが、今回はエグレとして処理されています。劇中の描かれ方やポスターを見る限りエグレが正解だと思うんですが、ヘルメット内の図解に描かれているバルカンの絵が紛らわしい(周囲のエグレを描いていない?)ために混乱が有ったんでしょうか。



 フェイスガードの開閉はF91の最も特徴的なギミックですが、設定通りの左右分割・スライド収納をあきらめ、後頭部に回して隠すという面白いアイデアで再現してあります。一旦ヘルメットを外し、頭の上を通って180度回転移動します。フレームにチョンマゲを付けていないのは、回転の邪魔になるという事情も有るんでしょう。紛失の心配が無いという点でも優れたアイデアだと思います。素顔を露出したモードでは、フェイスガードの厚み分だけ、小顔になった印象です。

 ボディ球体コクピットを左右分割のフレームパーツで覆い、さらに外装を被せていく構成。前後分割のフレームの場合よりも側面ディテールが充実して良い感じです。ボディとバックパックの区別が無いため、内部フレームも前後に長くて独特の形状。ワキの部分は別ユニットになっていて、腕の前後・上下スイング機構ヴェスバーの移動ギミックが、極力一体化してコンパクトにまとめてあり、組み上げた後でボディに取付けます。実機でもこんな工夫が全身に盛り込まれてるのかなー?

設定とは異なるギミックですが、フェイスガードの展開も差し替え無しで再現。見づらい写真ですが、頭の上を通って後頭部に移動中なのが分かるでしょうか?

 ハッチはエリパーツの一部がレールになっていてスライド開閉。設定がスライド式でもキットでは軸可動に置き換えてある場合が多いですが、今回は本当にスライドします。パネルの裏までモールドの入ったコクピットは、完成後も良く見える見せ場の一つとなっています。ハッチ左右のメガマシンキャノンは別パーツ化して色分け。ワキにヴェスバーが入り込むためウエスト幅と肩幅に大きな差が出来やすいデザインなんですが、今回は上手く肩幅を詰めて、自然なプロポーションにまとめてあります。

 ウエストは、胸側・腰側ともボールジョイントで可動します。ジャバラ状のディテールが全周に入っていますが、スライド金型を使ってシャープに再現してあります。



 です。フロントスカートは左右独立して可動。裏面パーツを表面に露出させてスラスターを色分けしてあります。サイドスカートは2軸可動ではなく、ABSの球体パーツで接続。右腰には予備のビームシールド、左腰にはビームサーベル2本が収納されていて、設定通りに開閉・取り出し可能です。ポケットの底面も造形出来ない薄さの中で、ギミックを上手くまとめてありますよ。黄色い三角マークも別パーツ化で色分けしてあります。

 リアスカートの接続にも球体パーツを2個並べて使ってあり、前後に可動させる事が出来ます。バズーカラックは下半分が下方へスライドし、上半分が開いてグリップが展開するという、複雑な動きをします。裏面は、見えにくい上の方まで細かいモールドが入っています。フンドシには飾り台を接続可能。フンドシ後端のパーツを外すとレール状のジョイントが露出、従来の穴より強度も保持力も上がっている感じです。外したフタパーツは、飾り台の裏側に収納しておく事が可能です。

ガンダム本体はスリムでスッキリしたデザインになり、背負い物で機体ごとの特徴を出していく。この傾向は10年どころではなく、今日まで続いていますね。ヴェスバーは羽根の様な、武器の様な背負い物の元祖と言えるかも知れません。

 です。股関節はボールジョイントではなく、モモ上部の球体関節から出ている可動軸を、フンドシの穴に差し込む構成。モモ側にも軸を差し込んであり、足をハの時に開く事が可能です。球体関節は半球を貼り合わせた仕組みで、前後の半球が回転する事で開脚可動します。つまり外観はガンダムMk−2の股関節に似ているんですが、3軸の可動にアレンジしてあるんですね。

 ヒザは二重関節ですが、ジャバラモールドを再現するために、ハサミ込み式の関節に、筒状の関節メカパーツを被せる仕組みになっています。外観に合わせ目が出なくて良いのですが、ハメ込みがキツめのため組立てが大変です。脚フレームのどのパーツも細くて、どこを持って力を込めたらパーツに負担をかけないか迷ってしまいます。女性や子供の力では苦戦するでしょうし、ボクだって細かいパーツのモールドを指に食い込ませながら「いてててー!」とか叫びながら組み上げました。

 しかも、力を込めた手を滑らせて、ヒザの内部フレームをへし折ってしまったんですよね。ヒザ関節パーツはゲート跡をナイフで完全に削り取り、必要ならば少し削ってキツさを調整してやると良いと思います。今後この様なパーツ構成を採用する時は、全体をキツキツにハメ込むのではなくて、内側のパーツの四隅にでも突起を付け、点接触させたら良いんじゃないかと思います。



 スネは、芯になる細いパーツにフクラハギ等の内部メカを取り付け、さらに外装で覆う構成。ヒザアーマーは前面から取り付け、ダクトは内部メカを露出させて再現しています。後部は3枚のカバーが開いてスラスターが露出するギミックを再現。ここは旧キットでも開閉可能でしたが、スラスターが奥まった配置になり、より自然な印象になっています。カバーの様な薄いパーツまで三角マークを色分けしてあるのには驚きますね。

 足首関節は、上が軸可動、下がボールジョイントの二重関節で、可動式のシリンダーも仕込まれています。足首アーマーはリング状にワンパーツ成形されていて、足首関節メカに接続します。側面のスラスターは横からハメ込むのではなく、下からレールで噛み合わせて差し込む頑丈な取り付け。内側に黄色いパーツをハメ込む事で色分けしながら、隠れる底面に穴を開けて形状を変化させ、ハメ込みレールを成型しています。(実はここは黄色ではなく黒なんですけど、塗装に重宝する事は事実です。)

 足首は、ツマ先が可動するギミックを内蔵。伸ばす方向ではなく、カカトを浮かせる方向にのみ可動します。前と左右には黒い部分が有りますが、ここは足裏パーツを露出させて色分けを再現。都合により足裏には肉抜きが有るので、パテ等で埋めてやると良いでしょう。エンタテイメントバイブルシリーズMS大図鑑5によると足裏には可動式のスパイクが有るそうで、この黒い部分とカカトの4箇所が、そのスパイクではないかと思います。

放熱のためフェイスガードが開いたモード。ZZ以降、可変MSは減少していきますが、この頃からモードチェンジとしての変形は盛んになっていきます。

 背面は、内部フレームに黄色いパーツ、グレーのパーツを重ねて、密集したスラスターの色分けを再現。スラスター間を仕切っているフィンも1枚ずつ別パーツ化してあります。旧キットではこの部分のライン消しと塗装が特に面倒な部分でしたから、パーツ点数を惜しまず分割してあるのは嬉しいですね。

 背中の外装はコの字形に成型され、ボディフレームの後ろから被せる構成。分割ラインが目立たないのは良いんですが、コの字の幅が若干開き気味になってスキマが出来やすくなっています。外装がフレームと噛み合うなどして、角度が開かないよう対策が有れば良かったと思います。

 肩アーマーは、肩関節軸に通して接続するタイプで、ある程度上腕から独立して動かす事が可能。上にハネ上げるギミックも仕込んであります。全体としては前後分割で、側面のスラスターは独立パーツ化。引き出し式の冷却フィン(安定翼)は、肩アーマー上部の装甲を取り外し、ツマミを持って押し出し、3枚の角度を開いてやります。



 フィンは肩に収納出来るサイズで造形してありますが、設定ではフィン自体が真ん中からさらに伸びる様になっていて、差し替え再現だった旧キットの方が大きく、設定に近いサイズの様です。ただし薄さの点ではMGが優れています。プラでは割れそうな薄さですが、ペットボトルの素材であるPET樹脂を使用。エッチングパーツよりも扱いやすく、良い試みだったと思います。

 肩前面の「F」「91」のマーキングは、ガンダムデカールで再現。旧キットではシステムインジェクションを使って、パーツ状態で色分けしてありましたが、塗装すると塗りつぶされてしまうデメリットが有りましたから、デカールが付属するのは有り難いですね。肩アーマーの裏側にはディテールが入っていますが、これもパーツが2層になるシステムインジェクションには不向きな部分です。

旧1/100キット(右)との比較。「F91」のマークはMGではガンダムデカール、旧キットではシステムインジェクションで再現してあります。

 です。上腕は筒状の外装を内部メカに被せる構成で、ムキ出しになった肩の球体関節に接続してあります。肩は設定ではムキ出しではないんですが、コブの付いた上腕をヒネるには都合の良いアレンジです。上腕と肩ブロックの仕切りが無く、当時は「どうやって腕をヒネるんだろう?」と思っていましたが、コブは筒状の上腕の横に付いているという解釈に変更すれば、難なくヒネる事が出来る訳です。

 ヒジ関節ABS製の二重関節。ヒジの途中でもヒネる事が出来、前腕の向きの自由度が増しています。設定ではここでヒネれる様にはなっていませんが、旧キットが(あくまで可動部の簡素化の都合から)関節メカ部の下半分だけをポリパーツ化していた事へのオマージュではないかと・・・いや、それは違うかも(笑)。

上腕のコブの位置に注目。上腕ごとヒネる事が可能なので、ネジレを伴った人間の動きに、より近い印象を与えます。

 前腕は、外装をヒジ下のすぼまった部分と直線的な部分の2パーツに分割、内部フレームに筒状に通す構成です。左腕にはビームシールドがせり出すギミックが仕込んであり、関節式のアームが奥まで引っ込んでくるため、内部フレームはスリムなデザインになっています。アームの可動ギミックは1/60の半完成品キットでも採用されていましたが、今回は無可動ながらシリンダーも再現されていて、より設定に近い仕上がりになっています。

 手首は、左右とも可動指タイプのゲンコツが付属。中指から小指までの3本は一体成型ですが、切り離す事で独立可動出来る仕様・・・なのかな?でも何しろ細かいゲンコツですから、特に可動好きの人でもない限り、切り離す必要は無いかも知れません。持たせたライフルを離させようとをしたら、親指が抜けてしまったりとか、そんな事も有ったもので。(もちろん簡単にハメ直せましたけどね。)

 手の平には突起が付いていて、握力に頼らず武器類を保持する事が出来ます。手首は基部がボールジョイントで可動し、さらに「張り手」の様にスイングさせる事が可能です。

ヴェスバーを背中から外し、両手で持たせてみました。

 武装です。ビームライフルは、左右分割の本体、銃口、フォアグリップを組立てた後で、左右分割のカバーを取り付ける構成。カバーに隠れる部分には内部メカの表現も入っていて、武器までMGという感じです。全体の精密感が良く表現されているだけに、センサーのフチが厚く、中央に分割ラインが通っているのが残念です。

 ビームランチャーは身長程のサイズが有り、なかなか迫力のある装備です。旧キットでは固定式だったエネルギーパックは別パーツ化されていて着脱可能。予備のエネルギーパックを携行出来るのかは不明ですが、母艦に戻って交換出来るだけでもメリットは有るでしょうね。(ビームシールドは武器庫として使えないのがネックです:笑)グリップは可動式。砲口には穴が無く、レンズの様な表現になっているのが面白いと思います。



 ビームサーベルは、スライド金型を使ってワンパーツ成形。他の武器と同様、手の平の突起をミゾにハメ込んで持たせます。ビーム刃クリアーグリーンの物が付属します。

 ビームシールド発生器は、左腕に装備した物の他に、サイドスカート内に予備を一つ装備。劇中でも武器として投げて使っていましたね。2パーツ貼り合わせですが、やはり黄色い三角マークは別パーツ化してあります。着脱可能なビームには、プラではなくPET樹脂を使用。旧キットでは厚みが目立ってイマイチの印象でしたが、今回は薄くて良い感じ。照明が反射した場合でも自然な印象です。印刷で色に濃淡を付けてあるのも嬉しいですね。これ、V2デスティニーの光の翼にも使える素材だと思います。

 ヴェスバー(VSBR=可変速ビームライフル)は、ワキの下のレール上に取り付けてあるフリをして、実はレールのカーブの中心にアームで接続してあるというギミックは旧キットと同様です。レールは設定を見ると斜めの様ですが、今回はほぼ真下に向けて取り付けられています。ジョイント部分はボール可動で、旧キットよりも自由度が向上。ワキの下の幅を詰めて、より人間らしいプロポーションを実現出来た事にも、この可動の自由さが貢献してるんじゃないかと思います。



 ヴェスバー本体内部メカパーツに外装を被せる構成で、青いラインも色分けしてあります。前半分はスライドして伸び、グリップとフォアグリップが引き出されて射撃モードに変化。フォアグリップには手が届かないんですが、万一レール部分が破損した時などには、背中から切り離して両手で持って使えるのかも知れませんね。ジェネレーター直結でなくなると連射性能は落ちるでしょうけれど。この場合キットのグリップには手の平への接続穴が無いので、握力だけで保持する事になります。

 前側のパーツ分割は、青いラインが左右貼り合わせになっているものの、白いパーツは上下ともワンパーツ成形。後ろ側は装甲を後方から被せる方式で分割ラインが気にならない様に構成。アレンジなのか忘れられたのか、センサーが再現されていないので、上級者で気になる人は手を加えてやると良いでしょう。

 飾り台は、ラフレシアを模した豪華な物が付属、最終決戦シーンを再現する事が出来ます。コクピット周辺を円盤状に切り取ったベースは直径12センチ強のワンパーツ。コクピット内部には鉄仮面(カロッゾ・ロナ)が座り、キャノピーにはクリアーパーツを使用しています。ビーム砲5門は別パーツ。リード線で可動するテンタクラーロッド(触手)が4本付属します。



 支柱は根元が固定式で、先端のみ3軸で可動します。そのうち荷重のかかる2軸は、厳密には可動ではなく、角度を選んで差し替える方式ですね。差し替え部分は結構硬めのハメ込みで、力いっぱい引き抜いた勢いで、手がビーム砲に当たって1本折ってしまいました。念のため、支柱を根元から一旦外し、角度を調節した後で再度取り付けるのが良いと思います。

 F91がどれだけ上から狙いを定めようとも、キチンと座って動じない鉄仮面がなんとも頼もしいんですが(笑)・・・出来の良い立ちポーズの1/100シーブックを見ていると、立ちポーズの鉄仮面も付けて欲しかったなぁ、と思いますね。それから、MGビギナギナを発売する事があったら、ぜひラフレシアの残りのパーツを付けて欲しいなぁ。(無茶)

 組立時間は2時間50分でした。従来ポリキャップを使っていた部分をABSに置き換える試みは無事成功、小型でスリムな機体に可動とギミックが上手く収まっていると思います。クロスボーンガンダムの発売も決まっていますし、この調子なら、近いうちにVガンダムも拝めるのかも。関節にはポリキャップの様な弾力が無いため、ガタや遊びが格段に少なくなっています。足裏が浮かない様、接地に気を付けてポーズを取らせるとカッコ良く見えるでしょう。

立場を変えれば、F91が飾り台に早変わり!気分はMGラフレシアです。

 ところでランナーには何箇所も切り替えが用意されています。腰と手足フレームのランナーからはラフレシアのパーツが除外可能になっていて、クロスボーンガンダムに流用されるのではないかと思います。ヴェスバーのパーツが除外可能な事からは、以前Bクラブから発売されていた武装バリエーション(4連ビームガトリングガン+ミサイルランチャー)等も期待出来そうですね。

 この他にも、フィギュアや前腕、クツ、肩アーマー基部等が除外可能な配置で、ヴェスバーのパーツの一部だけを除外可能にしてあったり、肩アーマーやスネの外装が1枚のランナーにまとめてあるので、派生機(良く知らないんですけど)の発売も期待出来そうです。これもまた付き合いの長いキットになりそうですね。

2006.8.12 健 竹史


 おまけ

 せっかくの機会なので、手元にある各種F91も、ごく簡単に紹介しておきましょう。良く考えてみればF91って、1/144から1/60まで3大ガンプラ標準スケールでリリースされていたんですね。



 まずは旧1/100キット。システムインジェクションが多用された時期のキットで、肩のマーキングの他にもアゴ、クツ、スネのダクト等が、1つのパーツの中に2色の成型色を使って色分けされています。武装はビームライフル、ビームシールド、ビームランチャー、ビームサーベルが付属。ランチャーを腰にマウントしたり、サーベルをポケットに収納する事は出来ません。



 スネ後部のスラスターは展開可能ですが、フェイスガードの展開は頭部を2種付属させて交換式で再現。肩の冷却フィンは着脱式となっています。ヴェスバーは展開可能ですが、フォアグリップの引き出しは省略されています。

 MGはとても良く出来ていますが、より人間的なプロポーション、より平均的なガンダム像に近づけてあるため、クセのある元デザインの特徴を楽しみたいなら、今後もあえて旧キットを組んでみるのも良いと思います。



 続いて1/60。組立済フレームにパーツを取り付けていく半完成キットですが、完成後の感触から言えば組立式トイといった方がしっくりくるかも。税別6000円と高額ですが、サスペンションの効いた足首とか、それに連動して自動展開するスネ後部スラスターなど、トイとしての楽しさを盛り込んであります。肩の冷却フィンが1枚ずつレールに沿って引き出し可能だったり、ヘルメット内部の再現性の高さなど、サイズ的な余裕があるため、アレンジを加えて解決したMG以上に、設定に忠実に再現されている部分も少なくありません。



 1/100では不可能だったサーベル・シールドのスカートへの収納や、ビームランチャーの腰へのマウントも可能。ハッチ開閉や、フォアグリップも含めたヴェスバーの展開も可能。シーブックとセシリーの同スケールフィギュアが付属するあたりは、1/60の伝統を継承していますね。

 フェイスガードの開閉は、パーツを外す事で再現しています。フェイスガードはヘルメットで押さえているだけなので、ヘルメットのハメ込みが弱いと下にズレて馬ヅラに見える事もアリ。見えない部分に引っかかりでも付けて有れば良かったと思います。背面の色分けが1/100よりも充実しており、無塗装でもイメージに近い仕上がり。足裏まで再現されている点も嬉しいですね。



 続いてMSインポケット。これは1/144でVガンダムの各種MSをリリースしていた完成品トイのシリーズですが、F91も発売されました。つまり発売はVガンダムの頃。足裏ディテールの再現は無く、「1993」と刻印してあるので間違いありません(笑)。



 手足の接続部分は抜けにくく作ってあり、ビームライフルのグリップが再現性よりも保持力を優先してあり丸軸となっているなど、完全にトイとしての設計がなされています。ヴェスバーはワキのレールに密着しておらず、アームで背中に接続。伸縮やグリップの展開は無く、ワキの下に展開させるため腕と肩が極端に離れており、プロポーションを崩している要因の大半はヴェスバーに有ると言えるでしょう。

 もっともトイとしては安全・頑丈・確実である事が最優先であり、ヴェスバーがトイ向きの設定では無かったというだけの事です。他のVガンダムMSは、概ね良好なプロポーションですよ。コンティオなんかは1/144キット以上の出来栄えです。あのプロポーションでHGUCが欲しいですね。肩の冷却フィンは3枚一体で成型されていて、横から差し込む構成。ビームシールドは発生器が展開せず、発生器の上にクリアーパーツを取り付ける構成でした。ビームサーベルは2本付属、ビームランチャーは残念ながら付属しません。

 しかし、当時は「プロポーションに難あり」としか思えなかったMSインポケットですが、MGの出た今になって見返してみると面白いですね。肩幅が確保出来ないとヴェスバーが成立しない、かと言って肩幅を広げれば、胸上面の形が崩れてしまう。F91のデザインの難しさを一番ストレートに教えてくれている気がします。HGUCでカッコイイF91を拝める日が来るのかどうか・・・いや、ぜひ来て欲しいものです。

2006.8.17 健 竹史

  

MG ガンダムF91
GFFクロスボーンガンダムX-3
機動戦士ガンダム F91

  

GFF ガンダムF91
GFF ガンダム F90
1/60 ガンダムF91

  

HGUC ザクI(黒い三連星仕様)
MG ボール(シャークマウスマーキング仕様)
HGUC パワード・ジム


  

HGUC ガンダムGP-02A
HG ヴェルデバスターガンダム
HY2M 1/12 RX-78-2 GUNDAM

  

EXモデル サムソン・トレーラー
EXモデル 1/1700 ラビアンローズ
1/400 α・アジール

  

MSイグルー -黙示録00793 雷鳴に魂は還る 3
GUNDAM EVOLVE../Ω
1/35 U.C.ハードグラフ ジオン公国軍 機動偵察セット

  

HCM-Pro ヤクト・ドーガ (クェス・エア専用機)
HCM-Pro サザビー
HCM-Pro リ・ガズィ


  

機動戦士ガンダムF91―クロスボーン・バンガード上
機動戦士ガンダムF91―クロスボーン・バンガード下
機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91

 

機動戦士クロスボーン・ガンダム 1
機動戦士クロスボーン・ガンダム 2
機動戦士クロスボーン・ガンダム 3
機動戦士クロスボーン・ガンダム 4
機動戦士クロスボーン・ガンダム 5
機動戦士クロスボーン・ガンダム 6
機動戦士クロスボーンガンダム スカルハート

  

1/100 ガンダムF91
1/100 ジーキャノン
1/100 ヘビーガン

  

1/100 デナンゾン
1/100 ビギナギナ
1/100 ベルガギロス

  

1/100 ダギイルス
1/100 ガンダムF-90
1/100 ガンダムF-90 Lタイプ
1/100 ガンダムF-90 Vタイプ
1/100 ガンダムF-90 Pタイプ

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